Lesson 6：夢(mèng)邪鬼に學(xué)ぶ関西弁

　　今回は、夢(mèng)邪鬼さんをモデルに學(xué)んでみましょう。

　　「夢(mèng)邪鬼」と書(shū)いて、「むじゃき」と読みます。

　　かなり昔、「うる星やつら2（ビューティフルドリーマ）」という映畫(huà)に出演されていました。

　　聲は、藤岡琢也さんが擔(dān)當(dāng)されており、非常に流暢な古い関西弁（河內(nèi)弁）を使われておりました。

　　※このテキストで使用しているセリフは私の記憶を頼りに記載しておりますので、映畫(huà)のセリフとは異なると思います。

　　「ねえさん。お若いのによう知ってはりまんな」

　　この一言で、関西圏でも大阪周辺の出身だという事がわかります。

　　ポイントとなるのは「知ってはりまんな」です。

　　これは「知ってる」の敬語(yǔ)（？）表現(xiàn)である「知ってはる」の応用です。

　　「お嬢さん。お若いのによくご存知ですね」

　　では何故、この一言で大阪周辺と斷定できるのか？

　　それは「知ってる」の敬語(yǔ)表現(xiàn)の違いです。

　　古い神戸弁で先のセリフを言うと…。

　　「ねえさん。お若いのによう知っとってやなぁ」

　　では、夢(mèng)邪鬼さんが大阪周辺の人だというのがわかりました。

　　もう少し地域を限定してみましょう。

　　「おぉんどれ。まだ何が不服やぬかすんじゃぃ？」（あなた、まだ何か不服があるとおっしゃるのですか？）

　　「やめやめやめ！あのがしんたれのおかげで…」（やめて下さい！あの価値のない人（豚？）のおかげで…）

　　※「やめやめやめ！」は「やめて下さい」＊3ではなく、「やめて下さい」の3倍強(qiáng)くやめてほしいです。

　　まあ、書(shū)くまでもないですが、「おんどれ」とは「あなた」という意味です。

　　「がしんたれ」とは本來(lái)「意気地なし」という意味（らしい）ですが、この場(chǎng)合は、「ろくでなし」と訳す方が正しいでしょう。

　　どちらも、古い河內(nèi)弁です。

　　他にも隨所に「河內(nèi)弁」と思われる言葉が使用されておりますので、夢(mèng)邪鬼さんは間違いなく河內(nèi)の出身だと言えるでしょう。

　　他地域の方々は「河內(nèi)」と聞けば、「河內(nèi)のおっさんの唄」を思い出されると思います。

　　兎に角「われ～」（あなた）が印象的な唄でした。

　　きっと、河內(nèi)地方の人はみんなこんな迫力のある言葉を使っているんだろうなという誤解を生んだに違いありません。

　　本來(lái)、河內(nèi)弁を含む関西弁というのは、非常に風(fēng)情のあるリズミカルな言葉です。

　　しかし、我々の世代は「関西弁」＝明石家さんま氏の話す言葉という正しくない認(rèn)識(shí)を植付けられているので、風(fēng)情のないガサツな言葉と思われているのです。

　　ちなみに明石家さんま氏は「音癡」です。

　　おっと、話しが少しそれてしまいましたね。

　　夢(mèng)邪鬼さんに話しを戻しましょう。

　　「わて、夢(mèng)邪鬼いいますねん」（私、夢(mèng)邪鬼と申します）

　　古典的な自己紹介の例ですね。

　　「わて」は「私」の事ですが、これも丁寧語(yǔ)で目上の方に使用します。

　　目下には「わし」や「わい」と表現(xiàn)します（河內(nèi)弁でという意味ではありません。関西ではという意味です）

　　「～いいますねん」は本來(lái)「～といいますねん」なのですが、関西弁では頻繁にこの「と」が省略されます。

　　「言う」の敬語(yǔ)表現(xiàn)は「申す」なのですが、関西の場(chǎng)合は尊敬も丁寧も一緒に扱う事が多く「ます」と付けるだけです。

　　「いや、なんも難しいことおまへん。（中略）待ってまっせ～ぇ」（いえいえ、何も難しい事ではありません。（中略）お待ちしております）

　　これは河內(nèi)弁ではなく大阪の商人言葉です。

　　きっと夢(mèng)邪鬼さんは、大阪で丁稚奉公したことがあるのでしょう。

　　他にも、映畫(huà)の中で商人言葉を使っています。

　　「こないなとこ、あんさんみたいな綺麗なお嬢さんが一人で來(lái)るとこやおまへんで」（こういった場(chǎng)所は、あなたみたいに綺麗な女性が一人で來(lái)るところではありませんよ）

　　「にいちゃん、その話し聞こか？」（おにいさん、その（取引）の話、詳しくお聞きします）

　　正直申しまして、この映畫(huà)の中で夢(mèng)邪鬼さんが使われる関西弁は、現(xiàn)在使われていない言葉が大半です。

　　しかし、この関西弁は間違いなく本物です。

　　耳に殘る獨(dú)特のイントネーション。思わず笑ってしまう本來(lái)の関西弁です。

　　蕓能界には、お笑い蕓人以外にも多くの関西出身の人がいます。

　　近藤正臣、渡哲也、渡瀬恒彥、石野真子、南野陽(yáng)子、淺野ゆう子、鈴木杏樹(shù)…。（おいおい、古いのばっかりか？）

　　數(shù)えればキリがないというか、私は蕓能人をあまり知らないというか。

　　最近では、堂本剛、洸一（字はこれであってるのかな？）、藤原紀(jì)香などテレビで関西弁を平気で使用している人も出てきました。

　　ありがたいことです。

　　彼らが正しい関西弁を全國(guó)に普及してくれるのを期待しています。

　　映畫(huà)の最後に夢(mèng)邪鬼さんが印象的なセリフを殘してます。

　　「ほんま、この人らと付合うんは、並み大抵のこっちゃないで…」

　　恐らく、関西人と付合う他地域の人も同じ事をおっしゃっている事でしょう。

　　でも、関西人も他地域の人と付合う時(shí)に同じ事を言ってます。

　　まっ、お互いさまと言う事で、ひとつよろしくたのんまっさ。